【品番#U226】春の波千鳥図 豆皿(Spring wave plover Mamezara)
春です!春満開です。野山には筍、木芽、蕨と。
そんな春先に今年は蕨も少し早く芽を出し蕨取りも忙しくなってきました。
時折り吹く風で、竹が春風に誘われて大きく、また大きく揺れ動き、そのたび風に乗ってひらひらと笹の葉が舞い降りてきます。
その脇では満開を迎えた桜の花びらがまたひらひらと舞って、「あ~春が来たんだなぁ…」と、あらためて思わず香り立つような空気を深呼吸してしまいます。この季節は本当にいい気持ちにさせてくれます。
今年、私の春はこれまでに経験のない春となりました(コラム「北の大地にて」)。
なのに春はどうしていつも同じようにやってくるんでしょう…。
春先になると陽も長くなり、太陽に照らされた大地が草木の根っこから力を蓄えて出てきます。桜の花が咲いたころ、たんぽぽの花やノアザミ、木苺の白い花、シャガの花が咲いている事…完全に春の到来を見逃してしまうほど様々な事が目まぐるしく進んでいくのは気のせいでしょうか…?
そんな春の流れに身を任せてなのか、私の周りでも色んな事で忙し過ぎて、ここ数ヶ月をちょっと振り返るだけでもよく何とか乗りきったなぁ…とふと思うそんな今年の春でした。
実は、そんな春先にふと我に返ってこれではマズい…と慌てて野山を駆け巡り春の到来を感じていたとき、花がついた黒文字の枝を見付け採りました。その枝を切り落とした瞬間に、ふっっと感じた黒文字の清涼感あふれる香りに全身がやさしく包まれ、心から癒される瞬間を感じました。
そのときに、「あー本当に気持ちいいなぁ。」と、素直にそう感じる香りに包まれたんです。
少し前におこなったワークショップでに参加していただいた方が言われてました。
「久しぶりに皆敷に触れてみたくなりました!」
と、そんな言葉で皆敷を表現された方がいらっしゃいました。先日の黒文字のことで私はその時の話を想い出しました。
もしかすると、私の伝えたい皆敷とはこのようなことなんじゃないかと…。つまり、食べ物に、暮らしに添える葉っぱを通して本来人間が持っている眠っている潜在的な感覚に皆敷で癒される…。
元々私たちが持っている本能から湧き出る自然への畏敬の念に触れる事、もしかすると、その方はその時にそういった感覚に触れて、それが自然に癒されてたい…と。そして、それこそが「皆敷なんだ!」と感じられたんじゃないかと思いました。
ところで今回豆皿に盛ったお団子は、実は息子が松山・道後温泉の旅行でお土産に買ってきてくれたものです。
帰ってきてテーブルに「これ買ってきたよ」とばかりにまるで小学生が買ってきたかのように置かれたお土産に思わず笑いそうになりましたが、そのあとに涙が込み上げてきました。
その気持ちがとても嬉しかったんです。二本入っていたお団子のひと串はその場で思わず頬張りました。そしてそのあと、今回の投稿に使ってみたい!と思って残していたものです。
使ったお皿は豆皿です。この小さなお団子がどれだけ小さいか…そこを見て欲しくてあえて豆皿を使いました。
波千鳥の小さな楕円の豆皿です。チマチマした大きさが女性の心をくすぐるのではないでしょうか。
そして今回使った皆敷はこの時期に花を咲かせる黒文字の花、そしてなにより今回の大切な想い出を桜の景色に重ねておきたくて桜も添えました。
【品番#U226】春の波千鳥図 豆皿
サイズ:直径:7.5㎝ 高さ:1.8㎝
価 格:770円 (税込) / 5枚あり
状 態:良好
[Product #U226] Spring wave plover Mamezara
size:(Diameter): 7.5cm (Height): 1.8cm
price: ¥770/piece (Tax included)
stock: 5 in all (possible to sold individually)
condition: favourable condition
note:
骨董の器は通販も対応しております。
商品の購入をご希望されましたら、以下の方法にてお問い合わせください。
〇当サイトのメールフォーム(contactより)
〇杜鵑草(info@hototogisu.me)へのメール
〇facebook, Instagramのメッセージ
〇Messengerは☆こちら☆から
杜鵑草 ~器と、そのまわり~ 於保亜希子