【品番#U159】sold out-九谷 渡り鳥図 小皿 ( Kutani Yaki of Migratory bird designed )
昨日テレビを観ていると昨年東京の東池袋で起きた高齢者の運転による交通事故の初公判がおこなわれたというニュースが流れました。
こうした高齢者による交通事故のニュースを見るとふと自分の両親のことが頭をよぎります。
私には88歳の父と80歳の母という高齢になる両親が今も田舎の山の中で二人揃ってなんとか暮らしています。
昨年の話になりますが、母が山で大事故をしたことをきっかけに免許証を返納してもらいました…。
幸いこの時は母の単独事故で他に怪我をした人もいなかったので大事には至りませんでした。
母は、「どうしてこんなことが起きたのか不思議でならない…」と何度も繰り返しては免許証を返納することに対して事実が受け容れられないのかなかなか首を縦に振ってはくれませんでした。父も頑なに受け容れてはくれませんでした。
なぜなら、父にも合わせて返納をお願いしたのです。
ほんとうに当時のことは今考えても辛い判断でした。その当時は父とは大げんかにもなり、家族でも随分話し合いを重ねました。
車社会の現代ではどうしても日常の暮らしのなかに車を移動手段として使うことは必要不可欠であること、そしてこの田舎の山暮らしで車がない生活がどういうものなのか…それは自由を剥ぎ取られると思っているようでした。
それと気持ちの上ではきっと若い頃のままでいるので、そんな自分を認めたくないという感情も分からなくもありません。
最後には母は、「持病もあり日々たくさんのお薬も投与していることもあって、どうしても判断も鈍っているのは事実としてあると思う…」と言ってようやく車を乗らない宣言をしました。
父はいまでも必要最小限に留めるということを約束(誓約書を書いてもらいました)に乗っています。
私はこの山の一軒家で成長し暮らしてきました。福岡市とはいえ、田舎のポツンと一軒家と言った方がふさわしいような自然に囲まれた場所です。
そんな場所で暮らす両親を見ていて、若い頃は田舎暮らしがとても楽しく、すばらしい面をたくさん見せてもらったと思っているし、そのおかげで今の私が居るんだといつも思い、そう思うと感謝してもしきれません。
けれど、最近では大変なことも増えました…。
車が使えなくなることと、年々老いてくることで、毎日の食料の調達、掛かり付けの病院への通院、金融機関など様々な手続きを含め町まで出なければなりません…。
どうしても車は必要になります。ほんとうに暮らしの中で大変なことが多くなってきます。そしてまた今となっては数少なくなった友人に会いに行く機会もめっきり減りました。
そんな大変な中でも、父は畑仕事を日々の生き甲斐として、そして母はそれを励ましながら、二人寄り添い暮らしている様子は、私にとって「こんな風でありたいなぁ」と思う姿で写っています。
高齢になった両親ですが、この年齢になってからもまだ背中で色んなことを学ばせてもらっていると思うと感謝の気持ちでいっぱいです。
そんな両親の姿を見ながら、私もあと数十年後はそのような日々を送りたいと思っています。
今回の器は九谷の小皿です。
大きさ、色合い、とても可愛いので目に留まりやすいのかと思いますが、この器はこれまでとても人気です。
といいながらなぜかこれまでに違うお客様に二度取り置きをしたまま数年間、お返事時を頂けず私の手元にある器です。
今回季節もぴったりなのでホームページでご紹介することにしました。気に入った方がいらっしゃっればどうぞお嫁にもらってください。働き者の器です。どうぞ末長く可愛がってもらえると嬉しいです。
今回は森の地面に折り重なる様々な種類の葉っぱや木の実…。日毎に景色を変えていく森の秋をイメージしてみました。
【品番#U159】九谷 渡り鳥図 小皿
サイズ:直径:12.5㎝ 高さ:3.0㎝
価 格: Sold out
状 態:良好
備 考:明治時代
[Product #U159] Kutani Yaki of Migratory bird designed
size:(Diameter): approx 12.5cm (Height): approx 3.0cm
price: Sold out
stock: none
condition: favourable condition
note: Meiji-era
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杜鵑草 ~器と、そのまわり~ 於保亜希子