杜鵑草 器と、そのまわり hototogisu

【品番#U205】染付丸紋長小皿 (Blue and white porcelain small oval dish)

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3月16日突然の地震の知らせには本当に驚きました。どんな怖かっただろうと…被害に遭われた方へ心よりお見舞いを申し上げます。これ以上被害が広がらないことを心より願っています。
そんな中、私の住んでいる福岡ではソメイヨシノの開花宣言が出ました。ここ数年は春の訪れを手放しで喜べない、桜の花にこれまでとはまた違った思いが重なります。桜の花は私たち日本人にとってどうしてこんなにも染み入るのでしょうか。
 
先日は用事があって熊本に行きました。その日の熊本の日中は26度まで上がり、車窓からみる景色もすっかり春です。川沿い一面には菜の花が咲き、長い寒さから解放された春の陽気は本当に気持ちのいいものでした。
途中でいつも立ち寄る「道の駅(私は道の駅が大好きです…)」があります。そこではひと足先に「わけぎ」を見ることができました。わけぎを見ると「あー、春が来たんだな。」と改めて感じます。
今週はこのわけぎを使って「一文字ぐるぐる」にしょうと思いました。「ひともじぐるぐる」とは熊本県の郷土料理で一文字(=わけぎのことを言います)をぐるぐる巻いています。この呼び方には諸説あるようですが、わけぎの植えられた姿が「人」の文字に見えたんだとか。またぐるぐるとは、さっとゆでた一文字の白根の部分を軸に青い葉の部分をぐるぐると巻き付ける様を言い表しているんだそうです。この「人文字ぐるぐる」は六代目藩主細川重賢の時代、肥後藩の財政が苦しく立て直しを図って倹約令が出された際に安くて美味しい酒のつまみとして考え出されたのが一文字ぐるぐるの始まりなんだそうです。
物心ついた頃から私は春になると必ず「一文字ぐるぐる」にヤリイカやもだまを湯引きしたものを辛子酢味噌で山椒を添え食べていました。もだまはこれも九州の呼び名で、ふか…サメの湯引きしたものを言います。
話しを戻しますが、調べて分かったのですがわけぎはまるでネギのような風味ですがヒガンバナ科だそうです。これも初めて知り驚きました。
わけぎはこうしてぐるぐると巻きつけることで、なんともいえない歯ごたえと、まるでネギのような風味は美味しくてたまりません。
いくつもいくつも口に運びたくなってしまい、きりがありません…。
 
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今回使った器は染付に丸紋が入った長小皿になります。こちらの器はもともと私がデザート皿にどうかな?と思っていた器です。
以前から角皿をデザート皿に使ってみるのが私は好きなのですが、今回は正道な使い方をしてみました。図柄は丸紋に四隅に十字花文、見込み部分には春の花と蝶が舞っています。見た感じとはちょっと違って実際に手にすると生地が薄く軽くとてもいい感じなんですよ。用途は色々なシーンでお使いいただける器だと思います。
 
今回、背景には木蓮を添えました。木蓮の花を見て「何かに似てるな?」と思ったのですが、それは朴の花です。これも今回知ったことですが、朴の花がモクレン科モクレン属だったのです。木蓮は朴の花のように香りはありませんがよくよく見てみると本当に素敵な花だと感じ、木蓮の花がさらに好きになりました。
ちなみに木蓮の花の花言葉は「自然への愛」「崇高」「持続性」。「自然への愛」は春の花が一斉に咲き誇る季節に枝先に大きな花をつけ、自身も自然を謳歌しているようにみえることに由来するのだそうです。素敵な花言葉だと思います。
 
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【品番#U205】染付丸紋長小皿
サイズ: タテ:12.0㎝、ヨコ:16.5㎝、高さ:3.5㎝
価 格: 2,600円 (税込) / 枚 4 枚 
状 態: 良好
備 考:  
 
 
[Product #U205] Blue and white porcelain small oval dish
size: (width): 16.5cm / (Depth): 12.5cm / (Height): 3.5cm
price: ¥2,600 (Tax included)
stock: 4 plates in all
condition: favourable condition
note:
 
 
骨董の器は通販も対応しております。
商品の購入をご希望されましたら、以下の方法にてお問い合わせください。
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杜鵑草 ~器と、そのまわり~ 於保亜希子

【品番#U203】スクエアカットガラス (Square cut glass)

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気がつけばあっという間に2月は終わってしまいましたね。もう3月です。
今日もお洗濯物を干しながら、乾くのが随分と早くなったなと思いました。車を運転しながら街から山に入ると、山の木々の先端が少し赤みを帯び散るように感じ、その景色が冬のものと全く変わって春を感じます。また、黄色や紫の草花があちらこちらに目につきます。菜の花も咲き春になったんだなと思わせてくれます。
最近では、お野菜やさんに行くたびに春のお野菜がひと品、ふた品と増えて、眺めているだけでも気持ちがウキウキしてきます。気持ちがちょっと浮き足立ったりするから春は不思議ですね。
 
先週は久しぶりに福岡の中心街、天神に出かけてお昼を食べました。どのくらいぶりだったでしょうか…。天神に出て食事をするなんてもういつだったか忘れました。最近は外食といっても近所や郊外のお店に行くようになり、それもほんの数回数えられる程度です。ここ数年私たちの生活はすっかり変わってしまったなぁと感じました。
街ではお洋服や雑貨、モノから感じられる季節が春へと移り変わり、それを街で感じることもバランス的にはとても大切なことだなと歩きながらおぼろげに考えたりしました。自然の中で感じる季節の移り変わりはもちろん心地いいのですが…。
 
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今週はガラスの器を使いたい気分だったので、その気分からガラスの器にはどんなお料理が合うのかなぁと考えてみました。
まだほんの少し早いですがセリを使った「よごし」をつくってみました。よごしとは白和えのことを言うのだそうですが、一般的にはすり鉢やすりこ木を汚しながらつくることからこの名がついたといわれていますが、お料理人さんにお聞きしたところ、よごしは白和えほど繊細ではなく、どちらかというと少し大まかな感じを漂わせているというようなことを仰ってました。
「よごし」・・・。なんだかこの言葉のひびきが素敵ですよね、とても気に入りました。
セリは日本原産の野菜の一つで、一箇所から競(せ)り合って生えているということから名がついたと言われているのだそうです。セリは食べた瞬間にふわっと鼻に抜ける香りは春を感じさせてくれます。今回は他に、白菜、人参、イカのゲソを下ゆでしたものを水をよくしっかりきって和えました。そんな中にも白菜はかなりの量を入れてみました。父が畑で作った白菜もそろそろ終わりの時期を迎えていたので使ってみました。
隠し味にはお味噌とお砂糖を少し入れてます。季節のお野菜をこうして和えるととても食べやすくなるんだなぁとあらためて知ることができました。毎自画自賛になりますがとても美味しかったですよ。
 
今回ご紹介する器はガラスの角皿です。とてもとてもお気に入りです。そんなに古くはありませんがおそらく昭和のガラス皿になります。
どの角度か眺めてもキラキラととても綺麗です。ちょっと大袈裟なほど縁もビリビラとしていますが、そこがなんとも可愛らしく感じられます。
 
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【品番#U203】スクエアカットガラス
サイズ: タテ:16.5㎝、ヨコタテ:16.5㎝ 高さ:4.0㎝
価 格: 2,000円 (税込) / 枚 残り4枚 
状 態: 良好
備 考:  
 
 
[Product #U203] Square cut glass
size:(Diameter): approx 24.5cm / (Height): approx 4.0cm
price: ¥2,000 (Tax included)
stock: 4 plates in all
condition: favourable condition
note:
 
 
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杜鵑草 ~器と、そのまわり~ 於保亜希子

【品番#U202】色絵八寸皿 (Color painted big plate)

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ちょっと前まで固い蕾の沈丁花を花瓶にさしていたのですが、この沈丁花の花が昨日ひとつ、ふたつ咲きはじめました。そっと香りを嗅ぐととても幸せの気持ちになります。この週末の日中は気温も上がり春の訪れを感じさせてくれます。
久しぶりに近くを散歩してみようかな?そんな気持ちになり、出かけてみると風の香りにすっかり春を感じました。また田んぼのあぜ道や畑の隅にはペンペン草(ナズナ)やホトケノザが咲きはじめ、草花たちも春の訪れを知らせてくれます。気が付けばあとひと月もすれば桜の花が咲きはじめますね。
 
来週は「お雛さま」です。小さな女の子にはとても楽しみなお祭りです。まだ小さかった頃、お雛さまのお道具はまるでままごと遊びのようでひとつ一つ手のひらに乗せては「可愛いな、可愛いな」と思っていました。
私のお友達はお雛さまのお布団がお飾りになったものを持っていて、どうしてもそのお雛さまのお布団が欲しくて欲しくて…。祖母に何度も何度も作ってくれるようにお願いしたことを想い出します。当時、私にとってお雛様のあのちっちゃなお道具たちは今でいうドールハウスのような感覚だったのでしょうか。
この小さなお道具のお雛様の着物の文様の大きさがお雛様の大きさに合わせて切れることなくきちんと入っていることに大人になってあらためて気付かされました。他にも小さな小さなお道具ひとつとってもそうです。ちゃんと大きさに合わせ文様が丁寧に描かれています。すべてのお道具は本格さながらです。このことに気が付いた時にその繊細さに感動すら覚えたことを思い出されます。きっとお雛様にはまだまだいろんな魅力があって今も気が付いていないことが多いんだと思います。お雛様を集めてみたいなと思う今日この頃です。
 
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今週はお雛様にちなんで蛤を使った盛り付けをやってみたいと思いました。そこで、蛤に五目飯を盛ってみました。
お雛さまのお祝い事に蛤が使われる由来は、ちょうどこの時期に旬を迎える蛤には特徴があります。蛤の貝殻は二枚できれいな一対となっていて、他の貝を合わせてもぴったりと合わさることがありません。そのような特徴から、可愛い娘には伴侶と末長く幸せに過ごせるようにと願いを込め、また嫁ぎ先では寂しい思いをしないようにと蛤に豪華な絵を描いたものを「貝桶」と呼ばれる豪華な箱に入れて嫁入り道具のひとつとして嫁ぎ先の家に運び込んだといわれています。素敵な伝統文化だと思います。
 
今回はどうしてもこの蛤に盛り付けるお料理を使ってみたかったので五目飯を作ってみました。五目飯にはアサリを入れてみました。アサリの汁はご飯を炊く時に使いました。
炊き上がったご飯からはふんわりとアサリの香りが漂って春の香りを感じます。また「錦糸卵」を添えました。これまではただ卵を焼いて細く切りそろえる…それだけだと思っていたのですが、黄色のふんわりとした色味を出すのに卵黄を一つ多めに入れると黄色が鮮やかになり、ふわふわした錦糸卵の作り方を知りました
今年のひな祭りには五目飯でお祝いに添えたいと思ってます。
 
そして使った器は色絵の八寸皿になります。
八寸皿を紹介するたびにお伝えしているのですが、このお皿はどうしてこんなにも使い勝手いいのでしょうか。このサイズが何を盛ってもしっくりくるんですね。また、このお皿は盛り付けたお料理をしっかりと受け止めてくれます。
今回使った八寸皿は黄色が少し入っています。器の第一印象ではこちらの黄色がどうなんだろうと気になるところではあったのですが、今回この黄色が効果的にお料理を引き立ててくれることをあらためて感じることができました。八寸皿おすすめです。
 
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【品番#U202】色絵八寸皿
サイズ: 直径:24.5㎝、 高さ:4.0㎝
価 格: 7,700円 (税込) / 枚 残り5枚 
状 態: 良好 (一枚金修理あり)
備 考:  
 
 
[Product #U202] Color painted big plate
size:(Diameter): approx 24.5cm / (Height): approx 4.0cm
price: ¥7,700 (Tax included)
stock: 3 plates in all
condition: favourable condition
note:
 
 
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杜鵑草 ~器と、そのまわり~ 於保亜希子

【品番#U199】染付寒蘭文様輪花小皿 (Small plate Dyed of Cold season Orchid’s pattern)

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先週は実家で恵方巻きを食べました。立春です、あらためて新しい年ですね。
先日、お天気が良くおまけに日中は暖かったので、このところ体調が落ち着いている母と庭をぐるりと歩きました。
最近では庭の散歩でさえもおぼつかず杖をついてやっとやっと歩けるのかな…というほどにまで体が弱ってしまいました。
「もう水仙も終わりかなこの株は前に住んでいた家から持ってきたのよね」
「山茱萸ももうそろそろね、待ち遠しいわ〜」
「木蓮もじき咲くわよ~」
「杏子の花ももうすぐね~」
「あ~桃の枝が台風で折れてしまって残念だわ、こんな小さな鉢植えを買ってきて植えて大きくなって嬉しかったのに残念でしかないわ」
「(私の息子が)生まれたときに植えた桜の木もこんなに大きくなて嬉しいわね~」
などと母がつぶやきます。でもこの話はもう何度も何度も暗記できるほど聞かされてる話です。
大体いつも私はその話になると面倒なのでついつい無愛想な態度をとってしまうのですが、今回は何故だか「ふーんそうなんだね」と答え、母がつぶやいた言葉のひとつひとつが耳に留まり、同時にこの母の姿が目に焼き付けられる感じがしました。
こういった時間というのはたまにはいいもんだなぁと思いました。
 
今週も何を作ろうかと色々と考えていたときに、ふと子供の頃大好きで大好きでたまらなかった「淡雪」のことを思い出しました。
淡雪と言えば、まだ小さかった頃にこんなに美味しいお菓子があるんだと感激していたことを思い出します。ひと口食べるとふわふわっとした食感になんともいえない優しい甘さが口の中でいっぱいに広がるそんな淡雪が大好きで、その当時は淡雪をちょっと切って食べては箱を閉まい、また箱を開いて切ってはちょっとだけ食べて…を繰り返していました。
子供心にこの淡雪を丸ごと一本食べることができたらどんなに幸せだろうと思っていました。
 
そこで今週は「淡雪」を作ることにしました。
淡雪は淡雪豆腐という豆腐料理が始まりで江戸時代、東海道の岡崎宿(現在の愛知県岡崎市)に淡雪豆腐という豆腐に醤油だれをかけたあんかけ豆腐を出すお店があり、「あわゆき茶屋」と呼ばれていたのだそうです。
そんな淡雪豆腐も明治に入ると茶屋と名物豆腐は姿を消すのですが、岡崎市の老舗菓子店がその歴史をお菓子として復活させたことで、今では岡崎の銘菓となっているのだそうです。
私の住む福岡にも淡雪の美味しいところがあります(梅園の「宝満山」というお菓子です)。そんな淡雪を今回はイチゴのコンフィチュールと合わせてみました。
 
三寒四温のこの時期、本格的な春の訪れを迎えるにはまだ少し時間がかかりますが、私たちにはわからないところで雪が積もる地中の奥ではしっかりと桜や春の花々や木々がその準備をしています。今回はそんな風景をお菓子で表すことができたらいいなと思いました。
初めに作った時には私の思う淡雪の味には程遠く、どうすれば私の大好きなあの淡雪になるんだろうと試行錯誤を繰り返し、また恥ずかしながらメレンゲの作り方なども今回、一から知ることになりました。
また、淡雪に合わせようと思ったコンフィチュールについてもそうです。そもそも今更ながらコンフィチュールとジャムの違いなども知ることができてとてもいい機会になりました。
こうしてこれまで知らなかったこと、曖昧でなんとなく済ませていたことをひとつひとつ知ること、ハッキリとさせていくことは本当に楽しい事だと思います。そういう知識を得て試すうちになんとか作り上げることができました。
淡雪の味は幼いころに感動したものになんとなく近づくことができ、心の中でひとり感動を味わって、子供の頃にできなかった一本、二本と味わうことができました。
 
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さて、淡雪に合わせた器は染付けの寒蘭の平皿になります。図柄に対してちょっとでっぷりとした器の形状は無骨に感じられ、私はそのアンバランスが魅力だと思います。
骨董の器の図柄には蘭を用いたものも少なくありません。私は蘭については詳しくありませんが、本を開いて調べると蘭はまだ寒い時期に咲く花言葉として、「勝利」/「熱意」/「おめでとう」などがあるんだそうです。この季節にぴったりだと思います。
春を迎えるためにこの時期一生懸命努力されている方々へ送りたい図柄ですね。
 
 
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【品番#U199】染付寒蘭文様輪花小皿
サイズ: 直径:12.5㎝、 高さ:3.5㎝
価 格: 1,700円 (税込) / 枚 10枚あり
状 態: 良好
備 考:
 
 
[Product #U199] Small plate Dyed of Cold season Orchid’s pattern
size:(Diameter): approx 12.5cm / (Height): approx 3.5cm
price: ¥1,700 (Tax included)
stock: 10 plates in all
condition: favourable condition
note:
 
 
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【品番#U178】色絵八寸皿 (Color painted big plate)

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庭の梅の花がほころび始めました。枝についたぷっくりとした白い蕾は「もう咲くよ〜」と言っているかのように開花して、日に日に花の数は増えています。その様子は静かに嬉しそうに感じられます。健気というのか、可愛いなぁと思います。
寒い冬の少し暗く寂しく感じられる山の景色も、日ごとこうして少しずつ明るくなって春に向かっていきます。
 
最近の生活は仕事、両親のお世話、お料理…と毎日毎日この繰り返しです。
昨年末、お買い物に行った時にあるものを衝動買いをしました。それは「写経」です。何気に立ち寄ったお店でふと目に止まり、衝動的に買ってしまったものです。今にして思えばその頃は色々と慌ただしい時間を過ごしていたので、ほんとに何も考えずに集中できることがしたかったんじゃないかと思います。ふとしたきっかけで購入した写経のおかげで筆ペンも。こちらは吟味して買いました。
写経と言っても私が買ったのは「般若心経」が書いてある用紙に半紙をのせてなぞるだけのものです。ですがこれが思った以上にハマっています。ハマった理由は写経している間は何も考えず夢中になれるからだと思います。
ところが筆使いに慣れていないからなのか、お習字を習ったことが無いからか、ただなぞるだけだけのことなのにとても大変で一枚全部を一気に書きあげることなんて到底できません。
ほんの数行でも書こうという気になった時や、テーブルに座った時になんとなく書こうかなぁと思った時に数行をなぞる。毎日とにかくただなぞる。。その繰り返しです。ただそれだけのことなのに息子も私の写経する様子をそばで見ていてついついやりたくなった様で、一枚の半紙にお互いに数行ずつ書いては代わる代わる書き足してお互いの字を見ながらふたりで大笑いしながら楽しみました。
 
先日実家へ行ったついでにこの写経のことで母に聞いてみようと思いつきました。母は数年前まで子供たちにお習字を教えていました。自分でも書道を趣味として楽しむ趣味も持っていました。今では体調が悪くそれも完全に出来なくなりましたが…。
「どうしてもこういう線が書けないんだけど…」と聞くと、母の表情がふわっと変わって「ここはね、一度筆を少し持ち上げて押さえて~」と丁寧に教えてくれます。まるでお習字のお教室のようになっているところに、今度は父も入ってきて「なんだ?お前のその字は?本気で書きようとか?」 (ここは博多弁です)と真顔で言われてしまいました。そんな雰囲気になって思わず三人は大笑です(正直、真面目にやっているつもりの私としては複雑な心境でもありましたが…)。
そのうち私の書き方を見かねた父が私の手を持って「こうして書くったい」 と「え?どうかくと?」と真剣モードになってきました。
そうなると先生気質が呼び起されたのか、母の適切なアドバイスが入ります。その様子を見ながら、この時の母はとっても嬉しそうにイキイキとしているように映ります。最近は痛い・辛いの言葉しか聞かないような印象だった母が、久しぶりに嬉しそうに笑っていたのがとても印象的でした。
体の自由が効かなくなり好きだったことができなくなるという事がどんな気持ちになるのか・・とこの時に改めて思いました。
 
ふとしたきっかけで始まった私の写経はこれからも続くと思うのですが、時々母にアドバイスをもらいながら父も巻き込んで楽しみたいと思います。もちろん母の指導も意識して受けていきたいと思ってます。
この写経のおかげか、最近では苦手だった書くことが楽しくなってきた気がしてます。
 
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今週は節分も近いことなので「恵方巻き」にちなんで巻き物を作ろうと決めていました。最近では恵方巻きといえばあちらこちらで趣向の凝らしたものが出回っていてどれも美味しそうだなと思います。
本来ならば立春を迎える前日の日が「節分」ということになっています。新しい年の始まりです。
ご存知のように節分は季節を分けることを言うので、立春・立夏・立秋・立冬の前の日になります。新しい年を分ける立春をおもに節分といって暮らしの中の行事として定着したのは江戸時代ごろといわれています。新しい年にはいい事がたくさんあるように、豆まきをして厄を払い福を招き入れたいですね。
今回私が挑戦したお料理はお蕎麦で巻いた海苔巻きを揚げるという一品です。蕎麦の恵方巻きは天だしにつけて食べていただきます。
先週の投稿があまりにも大変だった(やけどはかなり回復しました…)ので少しずつ準備をすすめて練習したつもりでした。そもそも海苔巻きを巻くことにも慣れてなくそこからのスタートでした。
具材をそれぞれ準備し、次は茹でたお蕎麦を形良く揃えそこに具材を乗せ巻きます。具材も色々なものを試して見ましたし、彩りや形もいろんな想像してアボカトや山芋、柴漬けや沢庵などなど試して見たのですが、なかなか仕上がりの形や具材のバランスなどなど満足するところまではいきませんでした。やっぱりなかなか一筋縄ではうまくいかないものですね。
そのあとの揚げることも出汁を作ることも本当に美味しいことへの道のりは遥か彼方にあります。もっともっと段取りよく美味しいものが作れるようになりたいものです。
初めて作った蕎麦の恵方巻きは食べてみるまでは想像できない味でしたが、生姜のピリリとした味わいがアクセントとなりとても美味しかったです。
いつもながらに投稿するまでに一体何本の海苔巻きができ、そのあとそれらがどこへ納まったかはご想像にお任せすることにします。案外お蕎麦のカロリーの高さには驚きでした…。
 
今回使った器は色絵の八寸皿です。当初こちらのお皿は20枚あったのですが現在手元に3枚になってしまいました。心の中では自分で持っていたい器です。印象としては一見すると野暮ったいと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが実際に使って見てわかることもあるんです。本当に色々な食べ物を綺麗に見せてくれる魔法のようなお皿です。これが器の不思議です。
大きさといいお料理を盛った時のおさまりが心地いい器です。そして一年を通じて季節を問わずお使いいただける本当に重宝する器です。
 
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【品番#U178】色絵八寸皿
サイズ:本体(口径): 約23.5㎝ (高さ) 4.0㎝ (高台) 約13.8㎝
価格:7,000円(税抜)
備考:残り3枚 バラ売り可
 
[Product #U178] (Color painted big plate)
size: (Diameter): approx 23.5cm (height) approx 約4.0cm (Foot diameter) approx 13.8cm
price: ¥7,000
stock: 3 in all (possible to sold individually)
condition:favourable condition
note:
 
 
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杜鵑草 ~器と、そのまわり~ 於保亜希子

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mishima

於保 亜希子 プロフィール

1968年3月、福岡県生まれ。

骨董商。器コーディネーター。

「器と、そのまわり杜鵑草」 代表。

 

 幼い時より両親の影響で骨董や山野草に囲まれた生活を送り、茶道、華道を学ぶ。

 

短大卒業後、広告制作会社、広告代理店などで勤務。24歳のとき、仕事で出会った骨董の器に見せられ、骨董について学ぶようになる。

学びを深めるうちに、骨董が一部の収集家によって装飾美術品として飾られていることに疑問を感じ、料理とのコーディネートによって、暮らしの中で骨董の素晴らしさを伝えていきたいと考える。結婚して一児の母となった後も骨董に携わり続け、2013年より本格的に骨董商として起業。

 

茶道や華道の要素および、四季の植物を取り入れた皆敷(料理に添える木の葉など、和食の盛り付け文化)の技法を生かし、骨董と料理が織りなす魅力的な世界の構築に挑戦している。

季節感や情景の表現を得意とし、独自の皆敷のスタイルを提唱。

骨董の器と皆敷のワークショップならびにコラム執筆等、精力的に普及活動を行っている。

 

Facebookページ
器と、そのまわり 杜鵑草(ホトトギス)

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mishima

於保 亜希子 プロフィール

1968年3月、福岡県生まれ。

骨董商。器コーディネーター。

「器と、そのまわり杜鵑草」 代表。

 

幼い時より両親の影響で骨董や山野草に囲まれた生活を送り、茶道、華道を学ぶ。

 短大卒業後、広告制作会社、広告代理店などで勤務。24歳のとき、仕事で出会った骨董の器に見せられ、骨董について学ぶようになる。

 

学びを深めるうちに、骨董が一部の収集家によって装飾美術品として飾られていることに疑問を感じ、料理とのコーディネートによって、暮らしの中で骨董の素晴らしさを伝えていきたいと考える。

結婚して一児の母となった後も骨董に携わり続け、2013年より本格的に骨董商として起業。

 

茶道や華道の要素および、四季の植物を取り入れた皆敷(料理に添える木の葉など、和食の盛り付け文化)の技法を生かし、骨董と料理が織りなす魅力的な世界の構築に挑戦している。

 

季節感や情景の表現を得意とし、独自の皆敷のスタイルを提唱。骨董の器と皆敷のワークショップならびにコラム執筆等、精力的に普及活動を行っている。

 

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県名 熊本県
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サイズ 重量(kg)                        
60 2kg迄 500円 500円 600円 500円 700円 800円 800円 800円 800円 1,300円 1,300円 1,700円
80 5kg迄 580円 580円 850円 580円 950円 1,000円 1,000円 1,000円 1,000円 1,550円 1,550円 1,950円
100 10kg迄 1,000円 1,000円 1,200円 1,000円 1,000円 1,250円 1,250円 1,250円 1,250円 1,800円 1,800円 2,200円
140 20kg迄 1,250円 1,250円 1,350円 1,250円 1,450円 1,550円 1,550円 1,550円 1,550円 2,050円 2,050円 2,450円
160 30kg迄 1,500円 1,500円 1,600円 1,500円 1,700円 1,700円 1,700円 1,700円 1,700円 2,300円 2,300円 2,700円
  10kg迄増 250円
170   2,200円 2,200円 2,300円 2,200円 2,300円 2,400円 2,400円 2,400円 2,400円 2,800円 2,800円 3,200円
180   2,450円 2,450円 2,550円 2,450円 2,550円 2,650円 2,650円 2,650円 2,650円 3,050円 3,050円 3,450円
200   2,950円 2,950円 3,050円 2,950円 3,050円 3,150円 3,150円 3,150円 3,150円 3,550円 3,550円 3,950円
220   3,450円 3,450円 3,550円 3,450円 3,550円 3,650円 3,650円 3,650円 3,650円 4,050円 4,050円 4,450円
240   4,450円 4,450円 4,550円 4,450円 4,550円 4,650円 4,650円 4,650円 4,650円 5,050円 5,050円 5,450円
260   5,450円 5,450円 5,550円 5,450円 5,550円 5,650円 5,650円 5,650円 5,650円 6,050円 6,050円 6,450円

※税別価格表示
※沖縄については別途料金を適用させて頂きます。
※離島については、別途実費をご負担お願いします。

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