3月16日突然の地震の知らせには本当に驚きました。どんな怖かっただろうと…被害に遭われた方へ心よりお見舞いを申し上げます。これ以上被害が広がらないことを心より願っています。
そんな中、私の住んでいる福岡ではソメイヨシノの開花宣言が出ました。ここ数年は春の訪れを手放しで喜べない、桜の花にこれまでとはまた違った思いが重なります。桜の花は私たち日本人にとってどうしてこんなにも染み入るのでしょうか。
先日は用事があって熊本に行きました。その日の熊本の日中は26度まで上がり、車窓からみる景色もすっかり春です。川沿い一面には菜の花が咲き、長い寒さから解放された春の陽気は本当に気持ちのいいものでした。
途中でいつも立ち寄る「道の駅(私は道の駅が大好きです…)」があります。そこではひと足先に「わけぎ」を見ることができました。わけぎを見ると「あー、春が来たんだな。」と改めて感じます。
今週はこのわけぎを使って「一文字ぐるぐる」にしょうと思いました。「ひともじぐるぐる」とは熊本県の郷土料理で一文字(=わけぎのことを言います)をぐるぐる巻いています。この呼び方には諸説あるようですが、わけぎの植えられた姿が「人」の文字に見えたんだとか。またぐるぐるとは、さっとゆでた一文字の白根の部分を軸に青い葉の部分をぐるぐると巻き付ける様を言い表しているんだそうです。この「人文字ぐるぐる」は六代目藩主細川重賢の時代、肥後藩の財政が苦しく立て直しを図って倹約令が出された際に安くて美味しい酒のつまみとして考え出されたのが一文字ぐるぐるの始まりなんだそうです。
物心ついた頃から私は春になると必ず「一文字ぐるぐる」にヤリイカやもだまを湯引きしたものを辛子酢味噌で山椒を添え食べていました。もだまはこれも九州の呼び名で、ふか…サメの湯引きしたものを言います。
話しを戻しますが、調べて分かったのですがわけぎはまるでネギのような風味ですがヒガンバナ科だそうです。これも初めて知り驚きました。
わけぎはこうしてぐるぐると巻きつけることで、なんともいえない歯ごたえと、まるでネギのような風味は美味しくてたまりません。
いくつもいくつも口に運びたくなってしまい、きりがありません…。
今回使った器は染付に丸紋が入った長小皿になります。こちらの器はもともと私がデザート皿にどうかな?と思っていた器です。
以前から角皿をデザート皿に使ってみるのが私は好きなのですが、今回は正道な使い方をしてみました。図柄は丸紋に四隅に十字花文、見込み部分には春の花と蝶が舞っています。見た感じとはちょっと違って実際に手にすると生地が薄く軽くとてもいい感じなんですよ。用途は色々なシーンでお使いいただける器だと思います。
今回、背景には木蓮を添えました。木蓮の花を見て「何かに似てるな?」と思ったのですが、それは朴の花です。これも今回知ったことですが、朴の花がモクレン科モクレン属だったのです。木蓮は朴の花のように香りはありませんがよくよく見てみると本当に素敵な花だと感じ、木蓮の花がさらに好きになりました。
ちなみに木蓮の花の花言葉は「自然への愛」「崇高」「持続性」。「自然への愛」は春の花が一斉に咲き誇る季節に枝先に大きな花をつけ、自身も自然を謳歌しているようにみえることに由来するのだそうです。素敵な花言葉だと思います。
【品番#U205】染付丸紋長小皿
サイズ: タテ:12.0㎝、ヨコ:16.5㎝、高さ:3.5㎝
価 格: 2,600円 (税込) / 枚 4 枚
状 態: 良好
備 考:
[Product #U205] Blue and white porcelain small oval dish
size: (width): 16.5cm / (Depth): 12.5cm / (Height): 3.5cm
price: ¥2,600 (Tax included)
stock: 4 plates in all
condition: favourable condition
note:
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杜鵑草 ~器と、そのまわり~ 於保亜希子