杜鵑草 器と、そのまわり hototogisu

北の大地、網走にて思うこと…

IMG_2933
 
今回の投稿はちょっと仕事とはかけ離れたものになります。私自身の日記のような記録としての投稿になりますがもしよかったら読んでみてください。
 
ここ最近私自身、ちょっとした節目とも思われる時期を迎えていると思います。そういったこともあって、今このタイミングしかない!と思い立ち、先々週に息子の暮らす北海道の網走へ行ってきました。
目的は息子の暮らしを見に行くということでしたが、こういった状況下ということもあってここ数年は旅行らしい旅行は出来なかったので、今回ほんの数日間でしたが生まれて初めて訪れる北海道はちょっとした旅行気分を味わうことができました。そういった意味でも北海道に行くことができて心身共に元気になって帰ってこれました。
 
IMG_1776
 
ちょうど網走は紅葉の真っ盛りで、空港から街へと続くひたすらまっすぐな道沿いには赤や黄色に紅葉した白樺やポプラの並木、そしてその所々からのぞく湖面はキラキラと光が差していてとても綺麗でした。
まっすぐな道を走っていると湖なのか海なのかわからないほど広大な水面が至る所から覗くことができ、これまで目にしたことのない風景に感動しました。
 
網走での息子の生活ぶりは大学に入学したころは誰ひとり頼る人は居ないのはもちろんのこと親族も含め北海道に知人すら居なかったとは思えないくらい、この3年間の間にしっかり自分の環境を確立して、生活を自分のものにして暮らしている姿がありました。
とにかく「頼もしくなったね。」のひと言に尽きます。あらためてこの広い北海道の大地が息子を育ててくれたんだと思いました。
今、彼がバイトとして勤しんでいる網走ならでの「ホタテの水揚げ」のバイト先にも連れて行ってくれました。そのバイト先である佐呂間(サロマ)湖は北見市の常呂(トコロ)町と紋別(モンベツ)町と湧別(ユウベツ)町にまたがる大きな湖で、一体どこからどこまでが湖でどこが海なんだろうと素直に不思議な感じがしました。
バイトの話に戻りますが、以前より話には聞いていましたが「あの(私の)息子がまさかこんなに過酷なバイトをやっているんだ」と正直驚きでした。バイトは寒い夜中の作業で命がけのバイトです。
「これは過酷すぎでしょ…」とも思いましたが、それは息子が本当に海が好きだからこそ、またそうでないと務まらない仕事だということを今回あらためて感じました。正直、今ではあの景色を知ってしまったので、息子の無事を祈らない訳にはいかなくなりました。
でも、しっかり責任をもって務めている姿を目の当たりにしたので、本当にたくましくなったなぁと頼もしくも感じます。
 
高校までの長い寮生活から一変、憧れていた独り暮らしをはじめた息子の部屋はあまりのすごさに驚愕のひと言でしたが、自分の部屋なのでこれはこれで、「まっ、ありなのかな。」っと苦笑いです。
 
IMG_2510
 
網走に行っている間に半日ほど息子の車を借りてひとりで近場をドライブしてみました。
日の出は早く日没は早い。当然のことですが朝、「今日はお天気だな。」と思ってもお昼あたりに差し掛かるとたちまち空がどんよりと陰り始めたように感じられたりします。
あらためてドライブで真っすぐな道を走っていると、道路沿いから白樺や椎木や柏やポプラの木々が綺麗に色付いているのが見えます。
また、車を走らせていてもとにかくどこへ行っても地名がすんなりとは読めなくて、そのほとんどはアイヌ語に由来し漢字を当て込んだものなので慣れるのにもひと苦労しました。
 
IMG_2546
 
IMG_1788
 
IMG_2549
 
網走といえばなんといっても「網走刑務所」が有名です。
かつては日本で一番脱獄が困難な刑務所といわれ有名で、その様子を再現した網走監獄を見学する観光客が多いのだそうですが、以前から趣味で明治建築を観るのが好きな私は建造物としての網走監獄を見てみたい…と前々から思っていました。
愛知県犬山市にある「明治村」でこの網走監獄の一部を見たときに建物に魅了されたのを覚えています。だからこそ実際に見てみたかったのですが、本当にこういった建築物は歴史的遺産なんだと感じました。
 
でも今回足を運んでみて初めて知れたことは、網走監獄の受刑者のおかげで北海道の近代の開拓があったのだと知りました。この開発には受刑者の多く命が注がれてこそ今の北海道につながるものがあると知り、なにか感慨深いものがありました。
そういったことを知る意味でも今回行って見ることができて良かったなと思います。
 
IMG_1785
 
網走の街を注意して見ると「ニポポ」というなんとも特徴的な木彫りの人形がいたるところに立っています。顔の表情などは私の暮らす九州ではあまり見掛けない表情をしています。このニポポもアイヌの文化に由来していて、「ニポポ」とはアイヌの言葉で「小さな木の子供」という意味だそうです。その昔、アイヌの人々は望みを叶えてくれるお守りとして山や海に狩や漁に出かける時、ニポポに祈願したら必ず成就すると信じられていたそうです。
そんなニポポは今では網走の民芸品となり、刑務作業所の製品としてひとつひとつ丁寧に手作業で作られていました。このニポポ、確かにひとつひとつ眺めていると表情が違っているんです。
 
お土産屋さんで店員さんに聞いたのですが、ニポポの底の部分には「網走刑務所」と刻印が入っています。仮釈放になった方がお土産さんに立ち寄った際に自分たちで作ったニポポをみては「これは俺が作ったニポポだ!」などと呟きながら見ていたりするんだそうです。ちょっと苦笑いしてしまいました…。
最近では網走のお土産ものとして人気で生産が追いつかないほどだそうで、このお土産屋さんでも次の入荷まで品切れ状態でした。
 
IMG_1767
 
IMG_1743
 
IMG_2522
 
またオホーツクの海岸沿いにはいくつもの湖があり、その壮大な景色はなんと表現したらいいのかわかりませんが、そこにはちょっと怖くなるくらい大きく広い広い湖面が広がっていました。
網走から一番近い能取 (ノトリ)岬からは知床半島も見えました。そして内緒で息子の通う大学にも足を運んで少しだけのぞいてみました。コンパクトに整備されたキャンパスと広大な敷地は勉強をするにはとってもいい環境だと思いました。
ところが、お昼の午後2時半頃を過ぎると辺りは薄っすらと暗くなってくるのです。北の大地は、秋になると朝も早く夜はさらに早いということなんだと実感することができました。
 
IMG_2609
 
IMG_2616
 
IMG_2599
 
そして私は宿泊先にペンション「ファームイン・アニマの里」を選びました。
その理由は網走で暮らされているオーナーに網走の生活というものをお聞きしたかった…というのがその理由です。本当に色々なお話をお聞きすることができて良かったと思います。
このペンションには東農大生の保護者や卒業生がよく利用するペンションのようで、これから東農大に行かれる方がいらっしゃればぜひ利用されてみてください、私のお薦めのペンションです。そしてオーナーご夫妻には大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
 
ところで…。
帰ってきて網走で撮ってきた写真を整理していると、息子の写真が一枚も無いことに気が付きました・・・(涙)
息子曰く「そういうこともあるでしょう。」ですって…。
 
IMG_2489
 
IMG_2485
 
IMG_2593
 
IMG_2590
 
IMG_2613
 
骨董の器は通販も対応しております。
商品の購入をご希望されましたら、以下の方法にてお問い合わせください。
〇当サイトのメールフォーム(contactより)
〇杜鵑草(info@hototogisu.me)へのメール
〇facebook, Instagramのメッセージ
〇Messengerはこちらから
 
杜鵑草 ~器と、そのまわり~ 於保亜希子IMG_1785

ページトップへ
mishima

於保 亜希子 プロフィール

1968年3月、福岡県生まれ。

骨董商。器コーディネーター。

「器と、そのまわり杜鵑草」 代表。

 

 幼い時より両親の影響で骨董や山野草に囲まれた生活を送り、茶道、華道を学ぶ。

 

短大卒業後、広告制作会社、広告代理店などで勤務。24歳のとき、仕事で出会った骨董の器に見せられ、骨董について学ぶようになる。

学びを深めるうちに、骨董が一部の収集家によって装飾美術品として飾られていることに疑問を感じ、料理とのコーディネートによって、暮らしの中で骨董の素晴らしさを伝えていきたいと考える。結婚して一児の母となった後も骨董に携わり続け、2013年より本格的に骨董商として起業。

 

茶道や華道の要素および、四季の植物を取り入れた皆敷(料理に添える木の葉など、和食の盛り付け文化)の技法を生かし、骨董と料理が織りなす魅力的な世界の構築に挑戦している。

季節感や情景の表現を得意とし、独自の皆敷のスタイルを提唱。

骨董の器と皆敷のワークショップならびにコラム執筆等、精力的に普及活動を行っている。

 

Facebookページ
器と、そのまわり 杜鵑草(ホトトギス)

×
mishima

於保 亜希子 プロフィール

1968年3月、福岡県生まれ。

骨董商。器コーディネーター。

「器と、そのまわり杜鵑草」 代表。

 

幼い時より両親の影響で骨董や山野草に囲まれた生活を送り、茶道、華道を学ぶ。

 短大卒業後、広告制作会社、広告代理店などで勤務。24歳のとき、仕事で出会った骨董の器に見せられ、骨董について学ぶようになる。

 

学びを深めるうちに、骨董が一部の収集家によって装飾美術品として飾られていることに疑問を感じ、料理とのコーディネートによって、暮らしの中で骨董の素晴らしさを伝えていきたいと考える。

結婚して一児の母となった後も骨董に携わり続け、2013年より本格的に骨董商として起業。

 

茶道や華道の要素および、四季の植物を取り入れた皆敷(料理に添える木の葉など、和食の盛り付け文化)の技法を生かし、骨董と料理が織りなす魅力的な世界の構築に挑戦している。

 

季節感や情景の表現を得意とし、独自の皆敷のスタイルを提唱。骨董の器と皆敷のワークショップならびにコラム執筆等、精力的に普及活動を行っている。

 

Facebookページ
器と、そのまわり 杜鵑草(ホトトギス)

×
【 送料について 】
◯配送は日本国内、海外配送ともに対応致します。
◯2カ所以上に配送をご希望の場合は、それぞれに送料が発生します。

地帯名称 南九州 北九州 四国 中国 関西 北陸 東海 信越 関東 南東北 北東北 北海道
県名 熊本県
宮崎県
鹿児島県
福岡県
佐賀県
長崎県
大分県
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
富山県
石川県
福井県
岐阜県
静岡県
愛知県
三重県
新潟県
長野県
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県
山梨県
宮城県
山形県
福島県
青森県
岩手県
秋田県
 
サイズ 重量(kg)                        
60 2kg迄 500円 500円 600円 500円 700円 800円 800円 800円 800円 1,300円 1,300円 1,700円
80 5kg迄 580円 580円 850円 580円 950円 1,000円 1,000円 1,000円 1,000円 1,550円 1,550円 1,950円
100 10kg迄 1,000円 1,000円 1,200円 1,000円 1,000円 1,250円 1,250円 1,250円 1,250円 1,800円 1,800円 2,200円
140 20kg迄 1,250円 1,250円 1,350円 1,250円 1,450円 1,550円 1,550円 1,550円 1,550円 2,050円 2,050円 2,450円
160 30kg迄 1,500円 1,500円 1,600円 1,500円 1,700円 1,700円 1,700円 1,700円 1,700円 2,300円 2,300円 2,700円
  10kg迄増 250円
170   2,200円 2,200円 2,300円 2,200円 2,300円 2,400円 2,400円 2,400円 2,400円 2,800円 2,800円 3,200円
180   2,450円 2,450円 2,550円 2,450円 2,550円 2,650円 2,650円 2,650円 2,650円 3,050円 3,050円 3,450円
200   2,950円 2,950円 3,050円 2,950円 3,050円 3,150円 3,150円 3,150円 3,150円 3,550円 3,550円 3,950円
220   3,450円 3,450円 3,550円 3,450円 3,550円 3,650円 3,650円 3,650円 3,650円 4,050円 4,050円 4,450円
240   4,450円 4,450円 4,550円 4,450円 4,550円 4,650円 4,650円 4,650円 4,650円 5,050円 5,050円 5,450円
260   5,450円 5,450円 5,550円 5,450円 5,550円 5,650円 5,650円 5,650円 5,650円 6,050円 6,050円 6,450円

※税別価格表示
※沖縄については別途料金を適用させて頂きます。
※離島については、別途実費をご負担お願いします。

×