【品番#U135】色絵桜図のぞき ( Nozoki with drawn Cherry blossom picture )
ようやく秋の気配もちらほらだ~という頃から、お正月の話が仕事が始まった今日この頃ですが、慌ただしく過ごしている間にあっという間に今日は中秋の名月で、季節はすっかり秋へ突入です。
近ごろではふと気づくと夜はすっかり虫の演奏会の場となっていました。今晩はお月さまが見えるといいですね。
ちょっと前から思っていたのですが、実は今年の名月には作ってみたかったお餅があったんです。
以前の投稿で、「図書館で偶然手にとった鹿児島の郷土料理の本」をご紹介しましたが、その本の中で特に気に入った箇所が、私の大好きな作家の「向田邦子」さんに関するページでした。
私には向田邦子さんに憧れていた時期が長くあって、もちろん書かれた本も読んでいますが、何といっても向田邦子さんと言えば骨董の収集家だということです。これも向田邦子さんを好きな方なら有名な話なのですが。
まだ当時若かった私は、向田邦子さんの骨董との”暮らし”に”収集物”に、とても興味を持っていました。
向田邦子さんが事故でお亡くなりになられてからは、妹の和子さんがお姉さんである邦子さんとのことを監修して発行される本を読んでは、お料理のことやその暮らしぶり、そしてどんな女性であったのかを知りたくて、隅から隅まで読み尽くしていたなぁなんて想いだしました。
その頃私は随分と背伸びをしていて、エッセイに書かれていることを真似ばかりしていました。ビルエバンスを聴くようになったのもそう、雨の日が好きになったのもそう。水羊羹が好きになったのもそうだし、ペンを長皿に並べて楽しんでみたり、オススメのお菓子屋さんを訪ねてみたりもしました…。ああ、懐かしい…。
鹿児島に興味を持ったのもそういうことだったんです。そんな向田邦子さんは鹿児島を「故郷もどき」といろんなところで書いてます。
その中でこの「ぢゃんぼ餅」の事も以前に読んだことが記憶に残ってて、この図書館で偶然手にした本の中に書かれていてあまりにも美味しそうに書いてあるので、ずっと食べてみたかった記憶が呼び起されたんです。それから、この本には「ぢゃんぼ餅」の由来についても向田邦子さんについても触れてありました。
今回、私もこの「ぢゃんぼ餅」について調べてみました。調べたところ、やはり所説あるのですが、そのひとつを紹介します。
「ぢゃん」は中国語の二(りゃん)がなまったものとされるということ。また、両棒(ぢゃんぼ)とは、二本の竹串を餅に刺した形が武士の二本差しの刀に似ていること、これらから名付けられてと言われます。
先日偶然みつけた本には、そのようなことが色々書いてあり、目に留まったこの「ぢゃんぼ餅」は機会があれば作ってみたいなとそのときから思っていたんです。
本来は少々長めの竹串を二本刺すようです。
それはこの食べ方は刀に見立てたのですからそのはずです。今回作るにあたって最初はそのように長い竹串に刺してみたんですが、やっぱり実際に食べたことがないのでイメージだけではこれが限界でピンとこなかったので、クロモジを使って刺してみることにしました。
私として上手に作ることができなかったで、またの機会にチャレンジしてみたいです。それより何よりご当地で本物の「ぢゃんぼ餅」を食べてみたいと思いました。
今回使った器は「のぞき」です。
こののぞきは以前にもご紹介したことがありますので、のぞきについての説明はそちらを見ていただくこととして、のぞきは使い方によっては色々な見立てができる、とても面白い器だといつも思います。
ひと言でいうなら、のぞきのデザインはそば猪口と似ていて、そば猪口のミニチュア版みたいだとそう思いながら眺めます。
季節の葉っぱを葉蓋に見立てて使ってみたり、ガラスや塗物の小皿をソーサー替わりにしてエスプレッソを注ぐ使い方は、ホトトギスで特にオススメしている「のぞき」の楽しみ方です。
今回ご紹介するのぞきはとっても可愛い色絵ののぞきです。なぜかこの季節ごろになると使いたくなるから不思議です。
お正月にもきっと役に立つこと間違いなしです。
可愛がってくださる方の元へ嫁がせたいなと願ってます。
【品番#U135】色絵桜図のぞき
サイズ:直径 4.2㎝ 高さ:5.0㎝
価 格:2,000円 (税抜) / 1客 (10客あり、バラ売り可)
状 態:良好
備 考:幕末
[Product #U135] Nozoki with drawn Cherry blossom picture
size:(Diameter): 4.2cm (Height): 5.0cm
price: ¥2,000/piece (Tax not included)
stock: 10 in all (possible to sold individually)
condition: favourable condition
note: end of Edo-era
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杜鵑草 ~器と、そのまわり~ 於保亜希子