【ご報告】「季節の葉で盛りつける~端午の節句の盛りつけ」ワークショップを開催しました
新しい季節にはいると、なにかが始まりそうな、ウキウキ・ワクワク!自然とそんな気持ちになりますね。
今年は寒の戻りもあって、桜の花も十日過ぎまで少しだけ残ってましたが、葉っぱはどんどん成長し、日に日に葉の色が目立ち始めました。新緑の季節ももう間近に迫ってます。
このワークショップはひとつのテーマをシリーズでやってみたいという希望から始まりました。
第一回は、「七夕の節句」を、第二回が「重陽の節句」をタイトルに、第三回が「お正月と人日の節句」をタイトルに、第四回が「桃の節句(上巳の節句)」をタイトルに、えこわいずさんで行いました。
今回は第五回で「端午の節句」を取り上げました。
前半は講話、後半はワークショップといういう形での開催です…今回でこれも最後だなぁ~としみじみ思ってました。
前半は、“和食の文化にみる「盛りつけ」について” をテーマに、明治から変わり始め今に至る食文化を振り返りながら、現在もなお和食文化としてを生き続ける盛りつけとこれからの私たちについて。
講話は、“ちょっと話の内容が堅いのかなぁ?”なんて思いながらも、参加して頂いている皆さんにはしっかり聞いていただいて、とても緊張感があります…。
五節句の話は今回、「端午の節句」を取り上げました。
端午の節句は「男の子の節句」という印象がありますが、元々は女性のためのお祓いの祀りごとであったこと。
この五月(旧暦で今の6月)という時期は、季節の変わり目でもあり体調を崩す人も多く、なんとかしたいという祈りの想いが強い季節だったのでしょうね。
端午の節句も、中国の行事をもとに日本の行事に取り入れたものではあります。
けれども、この行事に欠かせない、菖蒲の音からいずれ武士の節句となり、繁栄を祈ることから嫡子(男の子)のお祭りとなったのですね。
菖蒲=尚武と結びつけるあたりが、日本人的発想だと思いませんか…?
江戸末期の開国までに作り上げられた日本料理の体系が、明治時代から時を経て現在と加速度的にグローバルな影響を受けていることを改めて考え、知る事は大切なことだと思います。
そして後半はワークショップです。
(ワークショップの様子)
後半のワークショップでは端午の節句をイメージしつつ熊笹で粽(ちまき)を作ったり、お重を使った皆敷でお料理を盛りつけて頂きました。
実はこの粽の中はリエット (パテっぽいの)だったりします。
笹の葉は抗菌作用を持っていることから、こうして手法は古くから伝わる粽の手法だったりしますが、それを見立てる?事の楽しさもこのワークショップで楽しんで頂けるものの一つとしてあります。
今回のお料理は、新緑の季節に合わせ色合いを全てグリーンで統一させてほしいとお願いしました。
今回は、プティ・ダ・プティさんにお料理を作って頂きました。
香月さんご夫妻が作られるお料理には深い深い思いが込められていて、全てこだわりのオーガニックを用いた素材から作られています。
・ブロッコリーの葛寄せ豆腐
・鶏モモ肉のリエットの粽 (ちまき)
・アスパラともちきびのオモニエール(巾着袋)
・ラディッシュのポテトサラダ
・アボガドとクレソンの豆乳キッシュ
・バケット
(参加された方の盛り付けから)
やってる私自身はとてもとても楽しかったのですが、参加された皆さんはいかがでしたでしょうか??
(参加された方の盛り付けから)
この一年、えこわいずさんの「季節の葉で盛りつける」シリーズをやらせていただきましたが、今想うとあっという間の一年でした。
参加された皆さんのご意見を取り入れながらの一年、私自身もとっても勉強になりました。
基本的なことなんだろうとは思いますが、限られた時間内で話をするという事、そして私自身の考えることを資料として配布する事、どれもこれも初めて挑戦することばかりで本当に本当に良い経験をさせて頂きました。
またこの場をおかりして、今回この様な機会を作って頂いたえこわいずの社長、私もわがままを時間を惜しむことなく協力してくれた、和草さん、プティ・ダ・プティの香月さんご夫妻、草花の香りの宗近さん、えこわいずのスタッフの皆さんには心より感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
そして、参加してくださったお客様、また今回のシリーズを通して参加してくださった方、遠方よりはるばる足を運んでくださったりと、どれだけ励まされたことでしょう…。
心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
これからも、皆敷を使った盛りつけのワークショップを通じ、盛りつけの楽しさと一緒に日本の和食文化の取り持つおもてなしの心がお料理にも自然に散りばめられる……
そんな思いを葉っぱにのせ、少しずつでもこのような機会を増やしていきたいと思っています。
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えこわいずの「季節の葉で盛りつける」ワークショップアーカイブス:
第一回:七夕の節句の盛りつけ(終了)・・・☆ワークショップのようす
第二回:重陽の節句の盛りつけ(終了)・・・☆ワークショップのようす
第三回:お正月、人日の節句の盛りつけ(終了)・・・☆ワークショップのようす
第四回:桃の節句、上巳の節句の盛りつけ(終了)・・・☆ワークショップのようす
第五回: 端午の節句の盛りつけ(終了)
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杜鵑草 ~器と、そのまわり~ 於保亜希子