【品番#U191】 ベロ藍楼閣山水図大鉢 ( Berlin-blue Dodecagon large bowl with painting of landscape and pavilion )
このところ朝晩の寒暖差がグッと感じられるようになってきました。日沈の時刻も日増しに早くなってきました。
山の風景も深秋を感じさせられます。どこからともなくただよう金木犀の香りが心地よく、あたりを見渡せば柿の実はぎっしりと実り、鈴なりの実を抱える木々が重たそうに感じられます。
毎年決まったところに咲き色づく野花や木々を眺めながら「あーもう秋も深まってきたなぁ」とあらためて感じます。
このところ私自身は色んな意味でちょっとした節目に差し掛かったようで慌ただしく過ごしています。
先々週は息子の暮らす北海道の網走に思い切って行ってきました。この網走の話もよかったら読んでください。(→よかったらこちらもご覧ください 「北の大地、網走にて思うこと…)」
そして先日は母の手術…と本当に色んなことがありました。
そうした中で自由になった時間は増えたはずなのに、なかなか思うように体も頭もついていかなくて困っているところです。
網走へは息子のところへ行くことが目的だったのであちらこちらと動くこともなかったのですが、空いている時間を見計らって地元のスーパーや道の駅のようところへ寄ってみました。
やはり野菜の大きさの違いや、売っているお菓子ひとつとっても風土の違いを感じることができました。そんなバタバタと訪れた網走でしたが、気がつけば帰りのカバンの中には、すごい量の乾物でいっぱいになっていました。
その中のひとつ昆布は乾物ですので決して重くはないのですが、乾物ゆえに量がかさみ結果カバンはパンパンとなっていました。
他には鱈(たら)の干したものも入っています。私自身、鱈が好きな訳ではないのですが、なぜだか目に留まり気がつけば買っていました。鱈といえば母がお盆に決まって炊いていた記憶があります。鱈は父の大好物で毎年そのシーズンになると面倒そうに母が炊いていて記憶が蘇ります。
母の入院中ひとりでお留守番をしている父に食べさせてあげたいと無意識に買ったんだと思います。ですので今週のお料理は鱈を炊いたものに里芋を炊き合わせることにしました。
乾燥した鱈は一晩米の研ぎ汁につけてしっかりと戻します。そしてさらに米の研ぎ汁で戻した鱈を洗うことで鱈特有の臭みを消すことが出来るのだそうです。けれど、ひと晩鱈をつけ戻している間の家の中の匂いといったら凄まじいものでした。
里芋は、今シーズンになりやっと父の畑で採れたものを掘ってきました。
やはり新鮮なとれたての里芋は皮をむいているだけで野菜のみずみずしさが伝わってくるようで、気持ちがほっこり心も柔らかくなります。
鱈の料理は福岡の郷土料理でもありますが、北海道で取れる鱈が福岡で食べられるようになったのが不思議で調べたら、そもそも九州の棒タラやタラ胃(タラおさ、タラわた、タラちゅう)の起源は大分県の日田市にあるようです。
九州の中心地として日田は江戸幕府直轄の天領であったことは知られていますが、この地に送り込まれた代官様に、山間部である日田で海産物が食べられていないことから、遠くはるばる江戸から棒タラやタラ胃を取り寄せられていたということです。
それが日田の庶民に広がったとされています。それが、朝倉地区や筑豊地区の山間部で食べられるようになり、福岡市や北九州市、久留米市に広がっていき、食べられるようになったようです。
北海道地方で獲れる鱈の乾物である棒タラやタラ胃が伝播したのも不思議な話ですね。
今回の器はベロ藍の鉢になります。
こちらの鉢は12角形になっています。俯瞰して見るとほぼほぼ円形に見えますが、側面から眺めると鉢の縁に当たる部分に直線が感じられるちょっと不思議な鉢になります。見込みには海なのか雲なのか藍で描かれていて見込み面には楼閣と山水が描かれています。
今回は鱈の煮物をどっさりと盛ってみましたが、サラダなどにも使ってみたくなります。
鉢の側面には梅と井桁の武田菱の文様らしきものが描かれています。とても手が込んだ面白い図柄だと思います。
【品番#U191】ベロ藍山水画鉢
サイズ:直径:24.7㎝、 高さ:9.0㎝
価 格: 23,000円 (税込) / 客
状 態:良好
備 考:
[Product #U191] Berlin-blue Dodecagon large bowl with painting of landscape and pavilion
size:(Diameter): approx 24.7cm / (Height): approx 9.0cm
price: ¥23,000/ (Tax included)
stock: only one
condition: favourable condition
note:
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杜鵑草 ~器と、そのまわり~ 於保亜希子